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親の価値観は大抵古い
- 2022年12月10日
- 時代とともにフェーズは変化していきます。
特に技術の進化が加速していて、たった10年が昔の20年ほどの変化をもたらしています。
つまり、親がその親などに影響を受けたり、社会の動向に影響を受けたりしてきた
時代というのはもはや時代遅れになっている可能性が高いということです。
いい大学を出て、大きい会社に入って出世していけば比較的安定した人生を歩める
という総中流社会型の価値観は既に崩壊しています。日本社会が国際競争力を持ち、
右肩上がりの成長をしていた時代であればそれなりの安定を得られたかもしれません。
しかし、政策の失敗などもあって、ここ30年日本経済は低迷し、国際競争力を失い、
後進国にその市場を奪われました。さらに国内の空洞化により雇用も減りました。
社会構造の変化により、なくなった職業すらあります。
時代とともに職業に対する価値観や人生観というものは変化させなければなりません。
むしろ、親より、既存の価値観や先入観にとらわれない子供の方が敏感ですし、
「こうしたい」「これをやりたい」「こういう道に進みたい」という声が正解であることが多いのかもしれません。
「お前の考えは甘い！」と思考停止して、自分の考えを押し付けるのではなく、ちゃんとお子さんに耳を傾けて一緒に考えてあげた方が良いです。
古い価値観を持って社会に出ると不幸になるケースが多いです。40代、50代になって
産業構造が変わって業績が悪化して突然のリストラ。
40代、50代になって本当はやりたかったことをやり直すも、
人生半ばでリスクがあまりにも高くなってしまっている。そんなケースは多いと思います。
若いうちにやりたいことが見つかり、その道を精一杯進んでいっても失敗することもあるでしょう。
しかし、やらなかったことを後悔するよりはやって失敗した方が人生悔いは無いと思います。
もし何にも関心がなく、興味も湧かず、やりたいことが見つからない場合は、大学に入って
いろんな勉強をし、いろんな友達や大人と接し、刺激を受けるのも良いでしょう。
それでもわからない場合は、「こんなことはしたくない」「こういうことをやっている自分はイメージしたくない」
といったことを避けていくと、案外自分に合ったことが見つかるのかもしれません。かく言う私もそうでした。
朝目覚まし時計にたたき起こされて、ネクタイを締めて、満員電車に乗って通勤。
興味の湧かない単調な仕事を朝から晩までこなし、上司や顧客に媚びへつらい、
時には嘘をつき、人を騙してまで仕事をする。
私はこういうような人生を送りたくないなあ、と漠然と思い描いていました。
学生時代は様々なバイトをしながら、実際にこういう大人たちを観察していました。
その大人たちの目は生き生きしていませんでした。自分はこうはなりたくないなあと
感じていました。
そんなときに出会ったのがこの仕事でした。正直毎日が楽しくて仕方がありませんでした。
当時は給料要らないからやらして欲しいくらいの勢いがありました。
やりたいことが若いうちに見つかって本当にラッキーだったと思います。
10代の頃はとにかく海外に憧れて、パイロットになろうと思っていました。
ただ、15歳の時に「パイロットって操縦が複雑だったり、毎日凄い距離を移動し、
給料も高かったりするだろうけど、慣れてしまえばバスの運転手と変わらない
単純労働なんじゃないか？」と早い段階で悟ってしまいました。
それでも、海外への憧れは捨てきれず、じゃあ商社マンになって、海外で何かいいものを見つけ出して
日本に持ち込んでみようと考えを改め全国的にも珍しい貿易学科を専攻しました。
しかし、いざ入学して勉強してみると、それほど自分には合っていないということが分かって、
自分はこの先どうなるのだろうと暗中模索状態に陥りました。そんな中見つけたのが
学習塾でのバイトだったということです。そのまま就職して、研修研修、残業残業と
振り返れば今でいうブラック企業でした。そして、当然ながら離職率の高い職業でした。
それでも辞めず今までやってこられたのは、教えるのが好きだったからです。
好きでもないことを我慢して継続することほどブラックなことはありません。
一度は諦めた商社マンですが、インターネットが普及し、スマホが登場したことで、
個人でも簡単に貿易業ができるようになって、今では片手間にそちらの方もやっています。
海外への憧れは、職業としては実現しませんでしたが、趣味の旅行という形で実現できています。
いくら憧れていたとはいえ、それを職業にした途端つまらなくなるということもあります。
意外と趣味に留めておいた方が良い場合もあります。人生色々。
とにかく子供たちには後悔の無い素敵な人生を送ってほしいですね。
